ナッツのような香ばしさの後にミルクキャラメルのような甘味が現れてきます。しっかりしたコクがあり、カラメルのようなアロマ、スパシーな香りの後に、最後にカシスやレーズンのようなフルーツ感を微かに感じます。
甘味 |
★★★★★★ |
コク |
★★★★★★ |
まろやかさ |
★★★★★ |
香り |
★★★★★★★ |
酸味 |
★ |
苦味 |
★★★★★ |
★印8段階、オススメ焙煎での評価です。
コーヒー豆 データ
エリア |
キリニャガ |
品種 |
SL-28、SL-34 |
プロセス |
ウォッシュド |
標高 |
1600~1800m |
オススメ焙煎 |
中煎り |
神の山の恩恵を受けるキリニャガの最高品質ランクAA規格
ケニア共和国は、アフリカ大陸の東部に位置する赤道直下の国です。国土面積は約58万k㎡で日本の1.5倍です。北にエチオピア、北西に南スーダン、西にウガンダ、南にタンザニア、東にソマリアと国境を接し、南東はインド洋に面しています。アフリカ大陸で赤道直下の国というとキリンや象、ライオンなどの暑いサバンナを想像してしまいますが、実はケニアはそんなに暑くありません。国土の大部分が標高1100~1800mの高原となっているため、年間平均気温は19℃という比較的すごしやすい気候です。
ケニア共和国の国名はケニア共和国中央にそびえるケニア山に由来しています。アフリカ大陸で最高峰のタンザニアのキリマンジャロにつぐ第2位の標高は5199mを誇り、赤道直下に位置するにもかかわらず氷河を戴いています。このあたりの原住民族であるマサイ族やキクユ族の間では、山の頂上には神が黄金の玉座に座っているという言い伝えがあり、ケニア山は「神の山」という意味のキリニャガ(Kirinyaga)と呼ばれています。このコーヒー豆は、ケニア山の南側の山麓に位置するキリニャガ地区の小規模生産者たちが作ったコーヒー豆です。キリニャガは、ケニアの首都ナイロビから北東に約100kmに位置し、肥沃な火山灰土壌、標高の高さからくる1日の中での寒暖差、周辺の水源の豊かさなど、高品質なコーヒーを作るための条件が整っています。その中から検品を重ねて、ケニアのコーヒー規格で最高品質のAAランクのコーヒー豆のみを集めました。
ケニアで生まれた栽培品種SL-28とSL34
最初に東アフリカに広まったコーヒーは「フレンチミッション」と呼ばれ、1877年にフランス人宣教師(=French Mission)がタンザニアに持ち込んだ、レユニオン島由来のブルボンとイエメン由来のモカの間に生まれた「新芽がブロンズ色のブルボン」でした。 その後、ケニアの一部にも広がり、1885年頃タンザニアとの国境近くで栽培されていたのが、ケニアでの最初のコーヒー栽培だと言われています。1903年には、ケニアのカベテに東アフリカ初の本格的なコーヒー研究所となるスコット研究所が設立されます。スコット研究所は世界中から様々な品種を入手し、その後、ケニアは特徴的な品種を輩出していきます。SL28はスコット研究所(Scott Laboratories)が28番目に誕生させた品種なので、研究所の頭文字SLに28番目という意味でSL28と名が付けられています。同じくSL34は34番目に誕生した品種です。SL28とSL34は高品質な品種としてケニアを代表する品種であり、近年では、他のコーヒー生産国でも栽培されるようになっています。